「パフェと私」

 年に一度の、ここを使う日がやってきました。そう。ぽっぽアドベントです。毎年、企画をありがとうございます。近いようで遠い、Twitterの向こうのいろんなあなたの一年の出来事や思いを1ヶ月に渡って、知ることができる素敵な企画。そうなんです。今年も書かせてもらうことになりました。5日目担当のジジです。 

 

 去年は、ずっと前から知っていたのに、今までは気にならなかったあなた。そんなあなたが最近、気になるの。そんなあなたはアンドリュー・スコット。というお題で書かせていただきました。いいですよね。アンスコさん。

 

tak1-tam1.hatenablog.com

 

私の望みの歓びよ

 

 さて、今年は『私の望みの歓びよ』というテーマだそうです。さあ、何を書こう。と思いました。相変わらずアンドリュー・スコットさんのことは気になっていて、そのお仕事を追いかけたりしております。ライラの冒険のS2でのお父さん……めっちゃ良かったですよね。そしてそのキャストそのままで別のお話なHBOのオスロ。これまた素晴らしかった。
 いつかは、生でアンスコさんのお芝居を見たいと思っています。なんとかコロナ禍を生き延びたいです。みんな(主語でかい)生き延びよう!

 

今年の私

 

 今年の私はといえば、とべ動物園で4月23日に生まれたカバの赤ちゃんのまんぷくくんに夢中になったりしてました。すべてが丸で構成さてれているあの愛らしいフォルム。もちもちでつるんとしてるかわいいが凝縮された生き物。眺めているだけて癒されるあのかわいいまんぷくくん。ああ、会いに行きたい。
 でも、とべ動物園って愛媛にあるんですよ。四国ですよ。我が家からはとても遠い未踏の地。実は四国には足を踏み入れたことがなく、いつかは四国と思っているのですが、やはり他県へ旅行するのはためらわれ……松山空港まで飛行機で飛んで……とか考えている間にとべ動物園も休園していたりとか。そんなことしている間にまんぷくくん! 大きくなっちゃうじゃない! となりましたが、ちょっとためらいます。大きくなってもかわいいことには変わりないのですが。
 そんなこんなで、まんぷくくんにはまだ会えておりません。いつかはまんぷくくんをこの目で! というのは来年の課題にしたいです。

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 それから、第二次パク・ソンウンブームが勃発して、韓国語を勉強し始めたり。いきなりなぜ韓国語を勉強し始めたのかといえば、ソンウンさんがファンミやるとか言ったら、韓国語がわからないと困るからという漠然とした理由からです。(ちなみに、ファンミの予定はありません)
 あとは、韓国の映画やドラマを見ている時、看板とかに何が書いてあるのかが知りたくなったからです。看板、重要ですよね。
 パク・ソンウンさんの魅力について語り始めると、今回のテーマが変わっちゃうので、セーブしますが、彼もアンスコさんとかマイケル・シャノンと同じ(私の好きな)タイプの俳優さんだと思っております。

 

 そんなこんなで、あっという間に私の一年は過ぎて行き、もう師走です。ぽっぽアドベントも始まり、毎日読ませていただいておりますが、みなとても面白く、そして心にしみる。つくづく、この企画は本当に面白い。その1日を私が埋めるのか。難しい。でも、だらだらと綴らせてください。たまにはこんな回があってもいい。きっと。

 

パフェのこと

 

 さて、今年は何を書こうかなと思った時、頭に浮かんだのは「パフェ」でした。きっと、Twitterのフォロワーさんは私のことをパフェ好きな人だと思っていると思うのです。月一くらいのペースでパフェを食べに行き、その写真をアップしている、から。先日もその草の根運動の成果で、パフェに誘っていただいたりしました。

 

パフェ、食べるようになったのは最近なのでした

 

 ですが、実は。パフェ、食べるようになったのは最近なのでした。むしろ、子どもの頃はあんまり好きじゃなかった……のです。
 なぜかと言えば、私が子どもの頃のパフェと言えば、カサ増しの為にコーンフレークとかヨーグルトとかが入っていたんですよ。パフェに入っているコーンフレークほどにっくき存在はなく。
 食べるスピードを間違えると、アイスクリームやソフトクリームで冷え切った口の中に刺さる凶器のような鋭さで主張してくる、もしくは、ふやけてふにゃふにゃになり、口の裏側にはりついたりする。そんな存在であるコーンフレーク。こいつさえいなければ。と何度殺意を……いや、思ったことだろうか。(個人の主観です)
 大人になってみれば、なぜそんなに憎んでいたのかがわからない。コーンフレークも悪くないじゃないと思うのですが、まあ子どもの頃はコーンフレークよりもアイス! そして生クリーム! だったのではないかと思います。
 そもそもが、お腹が弱い一族出身ゆえ、冷たいものを食べすぎるとお腹も痛くなるしで、それほど心躍る食べ物ではなかったのでした。

 

締めパフェという文化

 

 そんな私のなかで変化が起こったのは、札幌で流行した締めパフェという文化の東京進出がきっかけでした。
 パフェというのは、私の主観ではありますが、ちょっと前までは子どもの食べ物というイメージがありました。そのイメージが覆ったのが(あくまで私の中で、です)この北の国からやってきた、締めパフェ文化の来航でした。
 なにしろ、パフェと合わせる飲み物がアルコール。なにそれ。心躍るじゃないですか。そもそも、私は大福を肴に酒を飲む系です。ケーキ食べながらスコッチだってジンだって飲む。そんなの、合うに決まってるじゃないのと、お店に行ってみました。
 まず、パフェのデザインがとてもうつくしかった。グラスにはあらゆる種類の構成物が繊細に盛りつけられている。構造物として、精緻で緻密な計算の上に成立しているんだというのが、見た瞬間にわかる。
 ガラスの器というものに、さまざまな色彩や素材の構成物を、断面として魅せることができる。蟻の巣や水族館の水槽のように、本来であれば見えないものがガラスという素材を使えば見える。わくわくしますよね。その上で、それらを崩して食べて行く時に、器の中や口の中でさまざまな食材が混ざった時の意外な効果。
 さらに、ガラスの器の中には空間があり、そこにテラリウムのような光景がひろがっている。パフェと言えば、隙間なくアイスクリームやクリームが詰まっているものではなくて? 隙間を埋めるためにコーンフレークが入れられていたのではなくて? それなのにどうして、こんなにも何も入っていない空間に心奪われるだなんて。
 冷静に考えると、子どもの頃に食べたパフェと変わらないところもあるわけです。ジャムとゼリーとヨーグルト。そしてフルーツ。場合によってはチョコレートやナッツ、コーンフレーク。
 ただ、この構成物がすべて、ひとつひとつが違った名称で呼ばれる。ジャムはコンフィチュール、ゼリーはジュレ。ヨーグルトは(ちょっと変わるけど)リコッタチーズやブランマンジェ。コーンフレークはグラノーラ。呼び方が変わると、高級感が増すこの仕組み、しゃらくせえやと思うのに、わかっているのに踊らされてしまう。
 そして、フルーツもスーパーでは買えないような、つやつやのきめ細やかな見た目で形の整った糖度の高い、産地を高らかに謳うそれらは、技術力をして成し得る包丁さばきで美しくカットされ、ガラスの器を華やかに彩る。
 海原雄山美の壺っぽく語りつくすこともできるくらい。この口調であと1000字くらい書いてもいいのですが、鬱陶しいのでやめますね。

 

なぜ時給よりもはるかに高い、パフェを食べるのだろうか

 

 そんな高級デザート。パフェ。
 人気店では、すっかり予約制になり、ネット予約だって瞬殺だし、金額も小洒落たビストロで食べるランチと大差なかったりする。
 東京都の最低賃金が時給1013円であるこのご時世に、なぜ時給よりもはるかに高い、パフェを食べるのだろうか。
 個人的な観測の範囲ですが、いろんなパフェを食べに行って思うのは、ひとりで来てる人がとても多い。お友達や家族で来てる方もそれなりにいるのですが、ひとりで端正なパフェに向き合い味わい、帰る方が多い。(客の立場の一方的な見方なので、店側からしたらそんなことねーよってなるかもですが)
 私がひとりで行くことが多いので、ひとりの方が目につくのかもしれません。
 変なことを言いますが、ひとりでパフェを食べる時の感覚というのは、背徳に似ている。そう思うのです。
 うつくしくも繊細に、細密な技術で積み上げられ、構築された芸術品のようなパフェという存在。それは、眺めるためではなく、食べるためにある。崩してこその芸術品。
 破壊行為のともなう、食べられることで完結するのがパフェ。
 そんな行為は、ひとりでひっそりと、それも一対一での対峙が似合うのかもしれないと思うのです。(孤高の行為とか書きそうになりました)
 でも、お友達や家族やパートナーと一緒に行っても楽しいですよね。このコロナ禍では、それも難しくなりましたが。またいずれ、そんな日が戻ってくることを祈りたいです。

 

茶店系、豪華フルーツ系

 

 今回は、締めパフェの流れを汲んだパフェを語りましたが、世の中には喫茶店系の上に三角のケーキが丸ごと乗っているパフェもありますし、それこそフルーツの特産地では、豪華でみずみずしいフルーツが繊細にカットされ、盛り付けられているフルーツ系のパフェもあります。そして、パフェの元になったとされる、パルフェやサンデー。トライフルなんかもあったりして、パフェ道は極めると奥深いのではと思うのです。
 私はその入り口に立っている。これから、この道の奥へと踏み込んでいくのかこのまま、入り口をうろうろしているのかはまだわかりません。でも、ひとつだけ言えることは、来年も月に一度くらいは、最低賃金を超えるパフェを食べると思います。
 パフェを食べること、それが「私の望みの歓び」なのだから。

 

 敢えて、店名などは出しておりませんが、こいつどんなパフェ屋に出入りしてるんだよと興味などありましたら、Twitter@tak1_tam1を遡っていただければと、思います。

twitter.com

 

さて、明日のぽっぽアドベントは……

 

 さて、明日のぽっぽアドベントは、とばをさんです。ブリティッシュ・ベイクオフについての語りが楽しみです。
 ブリティッシュ・ベイクオフ。私も見てますが、この番組の良いところはいろいろありますが、勝者ではなく敗退者を拍手で送り出す。というのが良いな〜って思うのです。

adventar.org

 

パラドックス定数も見てね!

 

 最後になりますが、2019年の夏に「骨と十字架」という舞台でTLの話題をかっさらい、去年の冬に「オーソドックス」という形で上演した舞台を配信してTLが湧いた、あの「パラドックス定数」の公演が、12月17日(金)より、新宿のサンモールスタジオで始まります。今回は深海探検ものっぽく、ゲストとして「骨と十字架」に出演した、神農直隆さんも参加という形になっております。この師走、お忙しいとは思いますが、ご興味あればぜひ。

pdx-c.com

 

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。来年が、あなたにとって素晴らしい年になりますように。